車椅子の母の額に貼られた絆創膏が、この家族の亀裂を象徴しているようです。緑のシャツを着た息子の激昂と、グレーのカーディガンの女性の必死な弁明が交錯し、白衣の女性はただ静かに涙を堪えています。『霧の中に消えた母』というタイトル通り、真実が霞んでいくような重苦しい展開に、画面の前で息を呑んでしまいました。