冒頭の窒息シーンはあまりにも生々しく、観ているだけで息が詰まりそうになりました。しかし、画面が切り替わり現代の撮影現場が映し出された瞬間、全てが「劇中劇」だったと気づかされます。主演女優が水を飲んで一息つく姿と、スタッフとの会話から、彼女が役に入り込みすぎていたことが伺えます。そして再び古代の庭園へ戻った時、彼女の表情は先ほどまでの弱々しさから一転、鋭い眼光を宿していました。モブキャラになった私が暴君に溺愛される!?というタイトル通り、彼女は今や物語の中心で、鞭を振るい周囲を圧倒する女王様のような存在感を放っています。この二重構造のストーリーテリングと、女優の演技の切り替えが見事すぎます。