七年後の今、別れの時 ページ 4全61話

第 61 話-七年後の今、別れの時
世間では、林晩星は顧南堯に尽くすだけの存在だと思われていた。酒を代わりに飲み、刃を代わりに受け、卑屈なまでに彼に従う秘書――。
しかしその献身の裏には、誰にも知られていない理由があった。
林晩星が顧南堯に近づいたのは、亡き恋人・顧南辰の面影を重ねていたから。そして、彼の最期の願い――「弟を守ってほしい」という約束を果たすためだった。
彼女は七年もの間、その約束を胸に秘め、顧南堯を支え続けてきた。
だがその七年間、顧南堯は蘇若薇の横暴を許し、林晩星が侮辱され、傷つけられることを止めなかった。
命懸けのカーレース、高空からのスカイダイビング――林晩星は何度も命を賭して彼を守る。
やがて顧南堯は、失ってから初めて彼女への想いに気づく。
しかしその時、林晩星の心にはもう失望しか残っていなかった。
七年分の想いを胸に、彼女は静かに彼のもとを去る決意をする――。
