執念との決別
尋寒彦は江寧夏を救うために命を落としたが、未練があまりにも深かったため輪廻転生できずにいた。寺の住職は「江寧夏が他者を愛し、自らが愛のために死ぬ姿を尋寒彦に直視させねば、彼の執念は消えず転生も叶わぬ」と言った。 江寧夏は尋寒彦の魂が見えないふりを続け、御曹司・傅尋風に取り入り、五年もの間ただ一途に想いを捧げた。ついに、尋寒彦が江寧夏の傅尋風をかばって刃を受ける姿を目の当たりにした時、彼の魂は晴れやかに消散した。 江寧夏がこれで解放されたと思った刹那、病院の集中治療室で眠る尋寒彦が、静かに目を開いたのであった。
第 1 話: 江寧夏は、亡き恋人・尋寒彦の執念を消すため、5年間も傅尋風に愛するふりを続けてきた。傅尋風の残酷な仕打ちに耐えながら、尋寒彦の魂が安らかに眠れる日を待つ江寧夏。しかし、そんな彼女の真意を知らない尋寒彦の魂は、彼女を罵り続ける。残り14日で執念が消えると信じる江寧夏だが、果たして彼女の願いは叶うのか。尋寒彦の執念は本当に消えるのか？そして、病院で目を覚ました尋寒彦の運命は？
